小さな丸い壺

18日の日曜日。
朝の渇いた空気は冷たくて、身体をシャキンとさせるのに十分だった。

父の四十九日法要の日。
これまで、弟の部屋の祭壇にあったお骨。
とうとう、とうとう弟の部屋から出て、お寺さんに入るのね。

「終の棲家」

私が13歳の時に亡くなった母とは、36年振りの再会となる。

そんなにも月日が流れていたことに、改めて軽い衝撃を受ける。


11時から始まったお上人(おしょうにん)の御経を心して聞く。
ふと、視線を上げると…小さな骨壷が、白地に金の刺繍を施した美しい布地で覆われている。

小さくなったなぁ。
お父さん、あなたはそこに居るのですか?

何とも言えない感情に襲われる。

父が亡くなってから、味わう一番不思議な感覚。

有難いお経が耳に入らないほど、元気だった頃の父、ここ二年間の闘病生活、告別式の様子…それは様々な情景の「父」が浮かんで来る。
生きる者に、必ず訪れる「死」。

けれど、今回の父の死は…。
何かの魔法を見ているような…そんな不思議な気分でずっといたのだ。
「一人の人間の変化していく様」


「千の風になって」という歌があったけれど…。
お父さんは、きっとすぐにここを抜けだしてしまうわね。

大好きなスペインへ行くのかしら?その時は、お母さんも連れて行ってあげてね。

けれど、一周忌までには帰って来なくちゃ駄目よ。
「面倒だ」なんて言わないで。

ここに、お父さんが恋しくてたまらない娘が一人、いるのだから。




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2011/12/21 01:36 | 父のことCOMMENT(0)TRACKBACK(0)  TOP

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