眠れぬ夜

もうすぐ夜中の4時を回ろうというのに、まだ眠ることが出来ずにいる。

明日は、父の主治医と面談だというのに。

今、父の命の灯が消えかかるのを目前にして…様々な想いが胸を巡る。

従姉妹が言った。

「おねえちゃんね、おじちゃんと『逆縁』にならないことが、親孝行なんだから」と。

「え?逆縁て?」
「子供が親よりも、先にあの世に旅立たないことよ」

父の子である私が、一日でも長く生きること。それこそが「親孝行」であるのだと。
当たり前の話のようだけれど、決してそうではない。

私は、生まれながらの「筋ジストロフィー」であるし、38歳の時には「子宮ガン」を患っているのだし、「特発性血小板減少性紫斑病」を発症したときだって、失血死をする前に、ちゃんと救急外来に運び込まれた。

色々な人の力。何かの力。目には見えないものの力で、私は今、生かされている。

父よりも長く生きていることは、「当たり前」のことではないのだ。

「生かされている」

命あるものには、いつか必ず終わりのときが来る。このことこそが、世の中の「絶対」だ。

けれど、寂しい。

「お父さん」と、呼びかける人の居なくなることが。
「お父さん」と、その手を握ることの出来る人の居なくなることが。

言ってみても仕方のないことだとは、分かっている。



今、思う。父に対しての、最大の親孝行は「結婚」であったろうと。
筋ジストロフィーで、いき遅れた娘。生涯親子二人暮らしかと思われたものね。

父に、正樹くんと二人で結婚の許しを得に行った時の…本当に嬉しそうな顔を忘れることはない。


指輪



結婚式2
父は、私の夫が大好きだ。

「正樹くん、正樹くん」と嬉しそうに話すのを聞いていると、私まで愉快な気分になる。


結婚式1



眠れぬ夜。父の笑顔が溢れる「結婚式」の写真を眺めていたら…いよいよ目が冴えてきてしまった。


残りの時間は、神様がお決めになることなのでしょう…。



 
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2011/10/19 04:10 | 父のことTRACKBACK(0)  TOP

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