10mm 減量

特発性血小板減少性紫斑病 - 服薬の記録 -

入院の一週間前から、ひどい風邪をひいていた。私は、ひたすら市販の風邪薬を服用し続けた。
それも、用法・用量を守ることなく。完全に「風邪薬」に依存していた。
救急外来を受診した日は、朝から8度1分の熱があったのだ。

夕方になっても、その熱はひく気配を見せない。夜にかけて、しんどさは増していく。

2011年2月28日。 21:00 歯ブラシの途中、歯茎からの出血に気付く。口をゆすぎ終わって、洗面所を後にして…。二階のソファに腰を降ろして気が付いた。
口の中の違和感。溢れ出てくる血。その量はとめどない。

私は「まさか…」と思ったけれど。
主人は、にわかに「本当のことだと」は思えなかったのだと思う。

「今から救急に連れて行って貰えない?」

そういう私に…。

「どっちでも良いからさ。行くんなら、早くしてよー」
出掛ける支度に手間取る私を主人はせかす。

今のこの、緊急事態を全く理解していないことだけはよく分かる。
この私ですら。「まさか、まさか」という思いの方が強かったのだから。仕方ない。

23:00 掛かり付けの大学病院の救急外来を受診。採血の結果、再発。
「腫瘍・血液内科」 緊急入院。

血小板の値は「10000」。(健康な人の値は 200000 程度以上 )



病室

(病室)


3月1日。
明け方より、輸血と止血剤の点滴を開始。とめどなく溢れていた口内からの出血が治まっていく。

翌日より、ステロイド(プレドニン)を 120mm 服薬。
輸血と抗生剤の点滴を、朝と夕に一度づつ。止血剤の点滴は、ほぼ一日がかり。

3月4日。
血小板の数値が安定したために、輸血・止血剤・抗生剤の点滴、終了。ルートが抜ける。
紫斑病の患者の血管は細くなってしまって「ルート」が取りにくくなるとのことだった。一度入れたルートに最低三日は生きていて欲しい!…それがあの時の、切迫した思いだった。

その後。「輸血」と「ステロイド」は、劇的な効果を見せる

3月7日。
急遽、退院。

3月15日。
ステロイド(プレドニン) 120mm → 100mm に減量。

3月17日。
退院以来、初の外来受診。採血の結果、経過は良好とのこと。

但し、「このまま血小板の値が安定するとは限りません」との主治医の注意付き。

3月29日。
ステロイド(プレドニン) 100mm → 90mm に減量。(最高の喜び


「特発性血小板減少性紫斑病」は未だ、難病とされている。
その発症理由・原因・明確な治療方法は特定されていない。

ただ。私に限って言えることは…。
市販の風邪薬を長期に服用した場合&ヘアカラーをした直後に発症するということ。


今回は、本当に運よく一週間での退院となったけれど、10年前の発症の時はこうはいかなかった。
一日、三回の採血の度に…一喜一憂して、血小板の値に翻弄された。

今回は、本当に本当に「運が良かった」のだと感謝している。

そして…病院というところは、酷い風邪をひいていても治してはくれないのだということを思い出した。
今回は、この「自然治癒力」が重大なテーマとなった。

咳で体力を消耗しても、鼻が詰まって息が出来なくても、喉が痛ければウガイをすれば済むとの主治医の見解。
とは言っても、本当に辛い時間。

久し振りに扁桃腺を腫らす。けれど、「耐えましょう」…この、一言で…ひたすらに耐えたこの入院生活だった。

今では、風邪の症状はどうにか落ち着きを見せたのだけれど。
神様に感謝しつつ…。

言うことを聞いてくれない身体に溜め息をつきつつ…。
そんなことではいけない!のだと、自分で自分を励ましつつ…。

どうにか、やり過ごす日々。くじけそうにもなるけれど。

今、ある全てに感謝をして



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2011/03/29 23:00 | 特発性血小板減少性紫斑病COMMENT(4)TRACKBACK(0)  TOP

今!?

携帯電話を持つようになってから、10年以上。

これまで、たったの一度だって水に濡らしたことさえ無かったのに…。

「ジャポン」   

その音と同時に、我が家のトイレの底に沈んでいった…。(使用前であったことが、せめてもの救い

有り得ない!この非常時に!この災害時に!

どうして「今」なの

気は焦る!「計画停電」も有り得るこの時期、頼りになるのは「携帯」しかないのよ!Twitter も呟けないじゃないじゃない!
…と、瞬時に考えている間に右手は携帯を水の中から拾い上げていた。

何だ…意外に、携帯って何でもないのね と…思ったその瞬間。
充電したばかりの携帯は「電池残量 0 」となって電源が切れた… 。

もう、心臓が止まるかと思ったわ。
別に「今」じゃなければ良いと思う。何でもないかもしれない。

実は、あの地震後、PTSDかと思われる「ホットフラッシュ」の症状に悩まされている今は嫌。せめて携帯だけは繋がっていて欲しい。

間が悪過ぎる………。

けれどね。日曜日。docomoショップで、素敵な携帯に出会いました



携帯



私の大好きなアマンドピンク。しかも、ハート付き。
これまでの S 社から F 社に変えたので、ちょっと使い勝手がまだ慣れないけれど。
(そのせいです。ここ数日、私の携帯メールが滞っているのは…)

でもね。これで、非常時にも対応できるわ。
水に落としてしまうかもしれない時の不安感からも開放されて、ホッとした…。


★‥∵:*:☆*゚★。::*☆‥∵:*:☆*゚★。::*☆‥∵:*:☆*゚★::*☆‥∵:*:☆*゚★


因みに、この時に対応して下さった係の方が、宝塚の往年の娘役トップスター「花總まり」によく似ていらして
ハートフルな対応と併せて、とても心が穏やかになったのでした。


 Twitter のアカウント Nogami_Natsu 


後、二年間は絶対に水の中には落としません




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2011/03/28 21:00 | 携帯電話COMMENT(10)TRACKBACK(0)  TOP

意味

私が初めて「特発性血小板減少性紫斑病」を発症したのは、2001年3月だった。

奇しくも、同じ春…。同じ3月。
その時は、この病気が子宮ガンを教えてくれた。

「後、三ヵ月発見が遅かったら手遅れになっていましたよ」

…あの時の、婦人科の主治医の言葉が頭をよぎる。

そして今、私はこうして生きている。

- 人生に無駄なことは何もないのよ -

そう言った友達の言葉を噛みしめる。



病棟より1

(病室からの風景)


だから、今回の再発も。
必ず「何かの意味があるはず」と、そればかりを考えた。


私は、弱い弱い人間だから。

「不眠症」を理由に、平気で一晩眠らずに過ごしてみたり…。
風邪をひいたと思えば、安易に市販薬に「依存」して。栄養や睡眠…などという発想は全く浮かばない。
私の身体を心配する夫の言うことは…聞き流し…。

入院前、「生活を変えなければ」という焦燥感を抱いていたのに。
けれど、その方法が分からない…と、途方に暮れる。今、思えば馬鹿げている。

そんな時の、再発だった。

だからこそ、思う。
今回の再発は、「危機的な状況」を試練として与えられたのだろうと。

けれどね。
人に散々な心配とご迷惑をお掛けした分…。経験は活かさなくてはならないと改めて思う。


退院から10日後の検査結果では、血小板の値は「10000」から「220000」へと安定
但し、ステロイドの飲み忘れだけは厳しく注意されているけれど。

どうか、このまま安定が継続しますように…。





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2011/03/25 22:00 | 特発性血小板減少性紫斑病COMMENT(18)TRACKBACK(0)  TOP

Timeout

「規則正しい生活」を送るには、一日という時間は実に短い。

朝食を済ませ、夫を送り出し。
昼食を済ませ、家事を片付ける。

その後、自分の仕事に取り掛かる。

…と、思う間もなく、夫の帰宅する夕刻になる。

夕食を済ませ、お風呂に入る。

入念にお肌のお手入れをすれば、退院後に決めた「PCのスイッチを切る時間」になっている。


ああああ…。真っ当な生活って、こういうことだったのね …。
こうして、今、知る。「当たり前の生活」

さて、今夜は Timeout 。

特発性血小板減少性紫斑病については、又、改めます。

お休みなさい



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2011/03/23 22:29 | 日常のことCOMMENT(8)TRACKBACK(0)  TOP

再発の記録 忘れてはならないこと

私には、忘れてはならないことがある。
「特発性血小板減少性紫斑病」、再発の記録を残すこと。

そう思う内に、今回の巨大地震が起きた。

「時間は無限ではない」

そのことを痛感した、再発であったはずなのに。
当たり前だと信じていた「日常」の崩れた、緊急入院。

それが…。

3月11日の大きな揺れと共に、「紫斑病」に対する私の覚悟が薄れてしまった。

なので、改めて。
記録を「残しておこう」と思う。


点滴



退院後の今は、ステロイドを服薬治療中。二週間に 10mm づつ量を減らしていく。

これは、あくまでも…私の経験上の副作用なのだけど。

有難い副作用… 「☆テンションが上がる ☆やる気が出る

有難くない副作用… 「☆不眠 ☆満月様顔貌(ムーンフェイス) ☆肥満傾向(食欲亢進を含む)」

主治医には「聞いたことがありません」と言われたけれど、身体中の粘膜がズルズルに剥けて辛くなる。服薬から一週間過ぎた頃から。
けれど、これは「ビタミンB」(チョコラBB)を飲むことで、かなり痛みから解放されることになった。


「特発性血小板減少性紫斑病」…もう二度と再発を繰り返したくはないけれど。

「保証は出来ません」と、主治医は言った…。





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2011/03/22 21:22 | 特発性血小板減少性紫斑病COMMENT(0)TRACKBACK(0)  TOP

自分復興(リハビリ)への道

昼下がり、ヨウムのヨウちゃんと公園にお出かけをする。



ヨウちゃん1

(我が家の家族になって、丁度一年。ヨウムのヨウちゃんです)


春の陽射しは暖かくて、家の中にいた緊張感から解放される。
外にいれば、痛ましい地震のニュースも耳に入ることもなければ…
「計画停電」のストレスに苛まれることもない。だって、ここには、こんなにも陽射しが溢れているから。

本当に、久し振りに…。心が解放されていく。


けれど今日は遊びに来た訳ではない。
「歩く」リハビリの訓練に来たのだ。

今、入院生活のせいで失われた「歩く」という機能を、どうにか回復しなければと焦っている。
私たち「筋疾患」の患者は、「入院生活」が健常者の何倍も負担になる。

家の中でさえ、伝い歩きしかすることの出来ない今。
一歩の歩みの重さを思い知る。

足はね、前に出さない限り…進むことはない。決してね。
意思はあっても動かない足を、少しづづ進めていく。

先は長い。でも、諦めない。

「諦めることは出来ないのだ」ということを、今の「日本」が教えてくれた。


私は決して、諦めない。



★‥∵:*:☆*゚★。::*☆‥∵:*:☆*゚★。::*☆‥∵:*:☆*゚★::*☆‥∵:*:☆*゚★



我が家の家族になって、一年が経ちました。

「ヨウム」の「ヨウちゃん」  です。
角度や陽射しによって、人相(鳥相)が変わります。表情豊かで、よくお喋りをする子です。

普段のヨウちゃん


ヨウちゃん4



ヨウちゃん3


 
今回の地震の一番の被害者です。
揺れると籠の中で大暴れをするので、太い羽根が抜けてしまいます。揺れがおさまると、ヨウちゃんの周りは血しぶきが飛んでいます。

恐いよね。ゴメンね。早く、地震が落ち着くと良いね。

家族として、守っていくから。一緒に頑張ろうね




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2011/03/19 23:30 | 特発性血小板減少性紫斑病COMMENT(16)TRACKBACK(0)  TOP

破片

昨日は退院以来、初めての外来受診日だった。

弟に付き添いを頼み、自宅に迎えに来てもらう。
中央道から首都高へ入る。平日の午前中にしては、考えられないほどに車は流れている。

あの地震が起きた日から、外に出るのは今日が初めてだ。

霞が関は、不気味に思えるほどガランとしている。
あれほどの「人」と「車」は、どこへ消えてしまったのだろう。

非常事態…を街全体で物語っていた。

普段は人で溢れかえる大学病院も、拍子抜けするくらいに空間が目立つ。
三科受診は、午後の早い時間に会計まで進んだ。

これまで、ずっと気掛かりだった「父のマンション」。
あの地震で一体、どうなっているのだろう。何より、母の仏壇が気になって仕方がない。

病院の帰り道。
弟と二人。心の準備は要ったけれど、父のマンションの鍵を開けた。


目の前に広がる光景に、言葉を失う。

「ここ、東京だよね…」

「靴!脱いじゃ駄目よ!ガラスの破片を踏むわよ!」

キッチンの、棚という棚から食器類が落下していた。
冷蔵庫と食器棚は、私の記憶とは違う位置に移動をしていたし、リビングのTVは床に転がっている。
本棚に整然と並べたはずの画集は、その重みで床にバラバラと倒れていた。

「あーあー…」

弟の大袈裟な溜め息が、父の寝室から聞こえてくる。

「どうする?見る?見ちゃう?」

そこまで言われれば…。そりゃ、この目で見たいさ。
父の部屋に入った瞬間、目を疑った。

32インチのTVが床に落ちている。それは、まだ。
父が元気でいた頃に、夫が「父の日のプレゼント」  として贈ったTVだった。


TV_20110319031155.jpg



こんな無残な姿に…
元の位置に戻してはみてはみたけれど、液晶画面にヒビが入り、音声を出すだけの機械に姿を変えていた。

ベッドの下の引き出しも、開いてしまったよう。



部屋1



都内のマンションで、こんなことが起きていたとは…。
もし父が一人、この家のキッチンに立っていたとしたら…。

食器の破片の散乱する中で、今は穏やかに静養している父を思う。

人間、知らなくても良いこともあるのよ。
恐い思いをしなくて済んだね。

今、父の入院する病院では余り揺れなかったというから。


乱れたお仏壇を整えて、「大都市停電予告」に備えてマンションを後にする。

その後、私たち姉弟は「ファミレス難民」になるのだけど…。
18時過ぎのファミリーレストランは、どこも照明が落ちていた。

三軒目。白いお米だけが食べたくて。やっと口にした時には…素直に感謝した。

この異常事態。非日常。
私たちの「対応力」が求められていることを痛感する。


今の私は「入院」のせいで、家の中の歩行もままならない。
一日も早く。「一歩」でも「二歩」でも歩くことが出来ますように。

今なら、頑張ることが出来る。

「日本」という国が一生懸命になっている時だからこそ。

ステロイドの治療も、後…三ヵ月。
「日本」と一緒に頑張ろう。

国も私も。復興への道。





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2011/03/18 23:30 | 東北地方太平洋沖地震COMMENT(10)TRACKBACK(0)  TOP

「探しています」

あの地震が起きた日の記録以降…私に何が出来るのか。

そればかりを思い、言葉にすることが出来ませんでした。痛ましい現実に胸が詰まります。

そんな今日。
お友達のペタコさんが、ご自身の blog記事を、「なっちゃんのところでもどうぞ」と言ってくれました。


「ぺたこの毎日」

たくさんの行方不明者、避難所に張り出された名簿を
携帯電話に写して張り出し、誰でも見られるサービスが開始されました。
グーグルのピカサで見ることが出来ます。
たくさんの名簿がすでに張り出されています。

東北に知り合いがいて連絡が取れず探していらっしゃる方、
避難所にいて遠くの知り合いに自分の安否を知らせたい方、
ぜひこのピカサを活用してお互いを確認してください。


★‥∵:*:☆*゚★。::*☆‥∵:*:☆*゚★。::*☆‥∵:*:☆*゚★::*☆‥∵:*:☆*゚★


「com-pass 女性筋疾患患者の会」の会員の方、東北地方にお住まいの会員さん…。
今、この場で安否など知り得る術もなく…。ただ、ひたすらに案じています。

関東圏では、「計画停電」が開始されました。
人口呼吸器の使用もあり得る私たちの疾患で…。一体、どう、この局面を乗り切れというのでしょう。

こちらの情報に関しては…世田谷区議会議員。上川あやさんより。

「ご自宅で人工呼吸器を利用する方へ、計画停電の際の相談先として、国立病院機構などが運営する主に関東信越地区の医療機関における緊急相談窓口をリストアップしましたのでお知らせします」


「厚生労働省」 - 人工呼吸器を利用する在宅医療患者の緊急相談窓口の設置について -


「 http://bit.ly/dMZmWI」



今、私に出来ること。
「人の迷惑にならないこと」。未だ、ステロイド服薬治療中の身です。
せめて、自分の身体のことで病院に運ばれることのないように。今、気を引き締めて自宅療養をしています。


今回の災害に遭われました方、皆様に心よりお見舞い申し上げます。




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2011/03/16 21:36 | 東北地方太平洋沖地震COMMENT(2)TRACKBACK(0)  TOP

震度6 - その日の記録 -

14:46 地震発生時。

その時、私は二階の部屋でPCに向かっていた。

ゆらゆらとした不思議な感覚を身体に感じる。
身体全体が、地面に引きこまれていくような「磁力」。

その瞬間、部屋は揺れ始めた。
前面に倒れこれんでくるPCを右手で押さえながら、私は後ろの壁にある本棚を凝視していた。

部屋のドアが揺れている。
石油ファンヒーターは、大きく揺れると「自動停止」となる。

長かった。この感覚が身体から抜けることはないと思う。そうだ、船酔いの感覚なのだ。

…治まった。ああ、驚いた。まるで電車かバスに乗っているようだった。
そうだ、ニュースを見てみよう。

そして、TVのある隣りの部屋に移った。

家の外では「大変なこと」が起きているらしい。

と、思った瞬間にTVキャスターが叫んだ。

「縦揺れです!縦揺れです!落ち着いて行動して下さい!」


「この時」が、ついに来たのだと思った。生まれて初めて経験する「縦揺れ」
けれど、それは程なく治まった。…その後。私は右手でテーブルに掴まりながら、振動に耐えていた。

長く長く感じる揺れ。最初に感じた揺れよりも、二回目の余震が過ぎた頃から心臓がドキドキし始める。
何が起きているのか。恐くて一人では階下には降りられずにいた。


一人、携帯のボタンを押し続ける。
何度押しても繋がらない。メールも駄目、通話も駄目、Twitter にも繋がらない。

では、私はこの部屋に一人?

そんな不安に押し潰されそうな頃、インターホンがなった。
見ると、夫の両親の顔が映っている。
私はようやく安堵して、子供のように泣いてしまいそうになった。


16:45  お互いの無事を確認した頃。ようやく「5件」のメール着信を知らせる音が響いた。

夫からのものだった。
 「無事ですか?返信下さい」

その他は友人たちからの、安否を問うメールだ。腰から力が抜けていく。


夕方を過ぎて、余震の続く中、夫がやっと帰宅した。
お互いの無事を確認をして、悲惨な現状が映し出されるTVの画面を見つめる。

けれど、夫は会社に残った「同僚」のことが気になって仕方ない。

「会社に電話をしてみたら?家で心配しているよりも、ずっと気が楽になると思うよ」

すると、夫は会社に戻ると言い始めた。
交通機関が一切断たれた状況で、会社に留まっている同僚を送っていくつもりらしい。
うん、私もそれが良いと思う。ここで、ただ心配しているよりも。


19:00 夫が家を出る。

19:36 「エリアメール」 けたたましい携帯の音が鳴り響く。

「緊急地震速報 福島県沖で地震発生。強い揺れに備えて下さい(気象庁)」

同時に、TV画面では「安藤優子」が叫ぶ。
「今、これから強い地震が来ます。すぐに机の下にもぐって下さい!」

ヨロヨロと机の下にもぐりこむ。…先客がいた。
ショコラとコナちゃん。
そうね、こういう時にお手本にするべきはアナタ達だと思う。

けれど。
この一件が、私を逼迫させた。手元にある携帯は、殆どと言っていいほど使い物にはならない。
TVだけが情報源であるというのに、映し出される映像は悲惨なものばかり。惨状を思い、被害に遭った方を想うと不安ばかりが募って動揺する。

19:00に家を出た夫は、23:00になってもまだ、戻らない。心配と不安が押さえられなくなった私は、とうとう彼の勤務先に電話をした。
事故にさえ遭っていなければ…。夫の様子を知りたいだけの電話だった。


「彼は、同僚を車で送りに行ってくれました。道路が停電で、手信号などの事情もあって…渋滞しているのかもしれません。助かっています」

夫の上司のその言葉を聞いて、それまでの不安は一度に消えた。
無事ならば良い…ただ待てば良いのだから。

その電話をしている時に、明るい声が玄関から響いた。

「ただいまー」

夫の留守中は、度重なる余震と、TVの映像に身の震える思いでいた。
まんじりともせず、リビングに一人、携帯を握りしめていた。
声を聞いて、身体の力が抜けていく。

聞けば、「道路の信号はところどころが停電していて、その機能を失っていた。代わりに、警察官の手信号に従ったんだよ」…と。

想像を遥かに超えた非常事態の夜になった。



★‥∵:*:☆*゚★。::*☆‥∵:*:☆*゚★。::*☆‥∵:*:☆*゚★::*☆‥∵:*:☆*゚★



地震発生と同時に流れる壊滅的な映像。目にする度に胸が痛みます。
未だに、現実に起きたことだとは信じられない思いです。

被災された方々には心よりお見舞い申し上げます。
一人でも多くの命が救われますように…。




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2011/03/12 08:00 | 東北地方太平洋沖地震COMMENT(10)TRACKBACK(0)  TOP

結婚記念日 - 4th -

今日は4回目の結婚記念日。

夫は会社の帰り道、町のケーキ屋さんに寄ってきた。
小さな無地の白い箱に、ショートケーキとモンブランが入っている。

昔ながらのモンブラン。甘い甘い味がした。

フレンチレストレンでもなくて、イタリアンでもなくて。自宅で、ひっそりと過ごす結婚記念日。



ショコラ




ここが「病室」ではないことに、最大の感謝をしなくてはね。





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2011/03/10 20:59 | 記念日COMMENT(10)TRACKBACK(0)  TOP

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