一周忌

一年前の今日、父はこの世を旅立った。

二年間の闘病生活。

心構えはしていたものの、父の肉体が消えてゆく。これから数日間、そのことの「手順」に従わなければならないことが、私には堪らなく苦痛だった。

臨終の瞬間…「ああ、これで父は現世での苦しみから解放されるのかなぁ」という思いがよぎる。
私は、どんな形であれ、絶対的に「父」には「父」でいて欲しかった。

息を引き取った今、「ねーえ」と話しかけても、返事が返ってこない現実がとても耐え難いものに思われた。

虚無感。

「時間が解決してくれるわよ」と、温かな友人が言ってくれる。
その時間とは、どれくらいの時間?どれくらい待てば、心は軽くなるの?

10月は、母の命日と私の誕生日、祖母の命日。11月は父の命日と…秋は行事に追われるのだ。
センチメンタルな気分になる。そして、この秋の気配。

今日の一周忌法要は、意外にサラッと終わってしまった。
けれど、これで良いのだろう。誰かが決めてくれなければ、私は一日中でもお墓の父に話しかけていただろうから。

そんなにすぐは、忘れられない。でも、忘れなくても良いのだと思う。

私の時には…誰か覚えていてくれるのだろうかと…そんな想いが、ふと頭をよぎる。

今日の一周忌、午前中は雨に打たれず、本当に良かった。お昼過ぎには本格的な雨となったから

こうして、年月を重ねていくのだろう。
同じように、私も年を重ねていく。

父を想う、秋の一日。




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2012/11/12 01:00 | 父のことCOMMENT(10)  TOP

新盆

明日は新盆。
父が旅立って以来、初めて迎えるお盆。

今年は、両親共に帰ってくる。御上人に弟の家までいらして頂いて、お経をあげて頂く。有難く拝聴しなければ…。

お父さん、貴方が旅立って…もう9ヶ月。

父のことが、まだ恋しい。
毎日のように、思います。

明日、迷わず、帰って来てね




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2012/07/07 23:50 | 父のことCOMMENT(0)TRACKBACK(1)  TOP

月命日

父が旅立ってから、二ヶ月が経つ。

11日の真夜中、そのことに気が付いた。二度目の「月命日」。

この二ヶ月は驚くほど速く過ぎた。今日という日まで、一体、私は何をして過ごしていたのだろうか。

告別式を終えてしばらくは、毎夜毎夜、父の夢を見た。
目覚めている間には、生前の父のことばかりを思っていた。

思うだけ。
思うばかり。

切ない。
切ないばかり。

そう。
旅立った者に、手は届かない。この切なさ。

いつまでこんな日が続くのだろうかと、少し心が疲れ始めた頃、夢のなかの父が笑顔を見せるようになる。
私は父の笑顔が好きだった。

これからは、いつも笑ってくれていたら良いのに。
若い女の子に声をかける時みたいにね。

そうかぁ。
二ヶ月なんて、本当にあっと言う間なんだね。

そちらでは、元気にやっていますか?
いつもの調子でやっていますか?





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2012/01/13 00:25 | 父のことTRACKBACK(0)  TOP

小さな丸い壺

18日の日曜日。
朝の渇いた空気は冷たくて、身体をシャキンとさせるのに十分だった。

父の四十九日法要の日。
これまで、弟の部屋の祭壇にあったお骨。
とうとう、とうとう弟の部屋から出て、お寺さんに入るのね。

「終の棲家」

私が13歳の時に亡くなった母とは、36年振りの再会となる。

そんなにも月日が流れていたことに、改めて軽い衝撃を受ける。


11時から始まったお上人(おしょうにん)の御経を心して聞く。
ふと、視線を上げると…小さな骨壷が、白地に金の刺繍を施した美しい布地で覆われている。

小さくなったなぁ。
お父さん、あなたはそこに居るのですか?

何とも言えない感情に襲われる。

父が亡くなってから、味わう一番不思議な感覚。

有難いお経が耳に入らないほど、元気だった頃の父、ここ二年間の闘病生活、告別式の様子…それは様々な情景の「父」が浮かんで来る。
生きる者に、必ず訪れる「死」。

けれど、今回の父の死は…。
何かの魔法を見ているような…そんな不思議な気分でずっといたのだ。
「一人の人間の変化していく様」


「千の風になって」という歌があったけれど…。
お父さんは、きっとすぐにここを抜けだしてしまうわね。

大好きなスペインへ行くのかしら?その時は、お母さんも連れて行ってあげてね。

けれど、一周忌までには帰って来なくちゃ駄目よ。
「面倒だ」なんて言わないで。

ここに、お父さんが恋しくてたまらない娘が一人、いるのだから。




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2011/12/21 01:36 | 父のことCOMMENT(0)TRACKBACK(0)  TOP

命日

11月11日。午前3時4分。

あの日から、今日で丁度、一ヶ月が経つ。

病床にある父を家族で囲んだ、あの夜。
白衣を着た医者が「ご臨終です」と言った、あの夜。

とてつもなく、長い時間が過ぎたような気もする。
けれど、実は何ごともなくて…ただ夢を見ていただけのような気もするのだ。


この一ヶ月間、父の夢を見ない日はない。
ただ…。目覚めた時、その夢が愉快なものか、悲しいものか…内容までは覚えていないのだけれど。
ひたすらに、父の印象だけが目覚めと共に強烈に残る。

告別式が終わるまでは、雑事に追われて「感情」に浸る余裕がなかった。
けれど…式を終えてみると…私の「感情」は持って行き場がなくなった。

それは、悲しみばかりではない。
苦しかった二年間の闘病生活ばかりではなくて、ただただ、愉快そうに笑っている姿。
父の様々な姿が浮かんでくる。


ただ。
父は父で、自分の人生を「これ以上ないほどに」精一杯、生きたのだと思うようになった。

自由と酒を愛した男。(最後の『脳梗塞』は誤算だったと思うけれど)


「お父さん」と呼ぶことの出来る人がいなくなった今。
私、これからは、もうちょっと頑張るね。しっかりするから。見ていてね。

今日は初めての命日だから、ウイスキーをお供えするからね





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2011/12/11 04:14 | 父のことTRACKBACK(0)  TOP

解熱

ご心配をお掛け致しましたが…38.5度の熱は「解熱剤」によって数日で下がりました。
blogをそのままにしていたせいで、「熱は大丈夫?」というご心配を下さった皆様からメールを頂きました。

「報告」は、きちんとしなくてはいけませんね。


今の私は…。
気付くと、意識もせぬまま「数日」が経っています。
ぼんやりと、父のことを考えていて…。

父の通夜・告別式の時は、気が張っていたのでしょう。「疲労」というものも感じませんでした。

それが、ここに来て「寂しさ」、「虚無感」、「悲しみ」の感情が押し寄せてきて…。
自分でも少々、戸惑っています。

先ずは、逃げずにこの「感情」を受け止めることから始めてみようと思います。

私にとって、「父」の存在は大きかったのだと再認識される今日この頃…。
それには色々な理由があると思います。


父のこと。もう少し、つらつらと考えてみたいと思うのです。




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2011/12/02 01:15 | 父のことTRACKBACK(0)  TOP

発熱

とうとう…というか、やっぱり…と言うのか…。

久し振りの発熱。8度5分。

身体中が熱い。関節が痛い。


特発性血小板減少性紫斑病である私は、市販の風邪薬を服用することは出来ない。
こんな時のために「腫瘍・血液内科」から、「38度以上、発熱した時」用の薬を処方されている。
特別な薬。

シンドイ…と思う。心も身体も。

父のことは、私のなかで整理がつかない。もう一週間経つというのにね…。
こんな気持ち、いつまで続くのだろうな。





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2011/11/19 16:41 | 父のことTRACKBACK(0)  TOP

ご会葬御礼

15日の通夜、14日の告別式。
亡父 小関高幸の葬儀に際しましては、御多用中のところ遠路わざわざ御会葬くださいました上に、御丁重なる御厚志を賜り、誠にありがとうございました。故人もさぞ喜んでいることと存じます。

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当日は混雑にまぎれ、十分な御挨拶もできず、何かと不行き届きのこともあったかと存じますが、何とぞお許しください。
早速お伺いしてお礼申し上げるべきところ、略儀ながら書面をもって御挨拶申し上げます。 敬具
  
平成 23年 11 月 11 日
住所 東京都杉並区東高円寺
喪主 小関 毅  

無事に、執り行われましたことをご報告いたします。



祭壇,JPG




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通夜の夜には雨も降ったと聞きました。

お陰様で、告別式には曇りではございましたが、我が父、小関高幸は、ゆっくりゆっくりとすぐ先の堀の内斎場に回り途をしながらの、移動となりましたこと、何よりのことだったと多います。


お通夜に参列にして下さった皆様。告別式にご参列下さった皆様。弔文を下さった皆様。

そして、温かな「想い」を沢山届け頂いた皆様。


感謝の念に絶えません。本当に有難うございました。





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2011/11/17 06:03 | 父のことTRACKBACK(0)  TOP

寂しくて…

結局、今日もベッドで眠ることなく夜明けを迎えた。

安置室に置かれた白装束をまとった父の「顔」が思い出されて、切なくてどうにもならない。


どんなに小さな返事でも良い。呼びかければ返ってきた返事。父の声。

それが今では、決して物を言わない。


それが「死ぬ」ということ。


寂しい。寂しい。お父さん、もう一度、何かお喋りしようよ。
駄々をこねる子供のような心境になる。

私のなかでは「向日葵」のような父だったから。
白装束は似合わない。


四十九日が済んだら、どこか一緒に度に出よう。お父さんの大好きな海へね。


モルディブ1



モルディブ2






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2011/11/13 06:32 | 父のことTRACKBACK(0)  TOP

父、永眠

2011年、11月11日。午前3時4分。

父、小関高幸が永眠致しました。


この日の夕方、父を見舞ったときには、胸で息をするのが精一杯の姿で…見ていて忍びがたくなりました。

父の肉体から「生気」が、目に見えるように失われていく。
早く楽にしてあげたいと思う気持ち。
けれど、まだ、この世に「父」として在って欲しいと願う娘のエゴ。

ここ最近は、父のことばかりを考えていました。

「人間らしい」生き方とは何?
「人間らしい」最期とは何?


答えなど見つかるはずもありません。



深夜2時、病院からの電話で駆けつけた私たち夫婦と弟。
父のベッドを囲むとすぐに医師がやってきます。

聴診器を胸にあて、瞳孔のチェックをし…一通りの作業を済ませると。

「ご臨終です」…と。


その瞬間、「やっと『この時が来た』!」と思いました。
命が絶えたその瞬間、やっとやっと、口に出来るウイスキー。

夫と弟と私とで…。
ウイスキーにひたした綿棒で、父の口の周りを湿らせます。

二年振りだね。大好きなお酒を口に出来たのは。



後のことは、さっきまで息をしていた「父」が「動かなくなったこと」に対する動揺。

今夜も父のことを色々と考えていたら、夜が明けました。
今日は朝から、葬儀の打ち合わせです。

通 夜:14日
告別式:15日

本当のお別れまでにはまだ時間があります。
私が愛した父との時間を大切にしたいと思います。




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2011/11/12 05:50 | 父のことCOMMENT(13)TRACKBACK(0)  TOP

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